飲食店開業における施工業者の選び方について紹介
飲食店の施工業者にはいくつか種類がある
飲食店開業に際して、内装工事を担当する施工業者を選ぶ必要があります。施工業者を選ぶ時のパターンは、主に以下の3つです。
設計者(デザイナー)に依頼する
設計者やデザイナーに依頼をする場合は、施工に移る段階で設計者の付き合いのある施工業者に施工をしてもらうというやり方が一般的です。慣れている間柄で進めてもらうほうが任せる側としても安心なので、まず設計者を決めたら、その人がいつも仕事をしている施工業者を紹介してもらうと良いでしょう。
店舗専門の施工業者に依頼する
先に施工業者に依頼して、デザインや設計は施工業者が普段から仕事をしているデザイナーないしは設計者にまかせるというパターンです。このパターンでのポイントは、飲食店の施工実績が豊富な施工業者を選ぶことです。実際にこれまでの実績から、施工業者が手掛けた飲食店を見に行って決めるのも良いでしょう。
トータルでお願いできる業者に依頼する
飲食店のプロデュースをトータルで請け負ってくれる業者に依頼するというパターンもあります。この場合は、設計や施工はもちろんのこと、融資の申し込みや物件探しなど、店舗がオープンするまでのあらゆる作業をフルでサポートしてもらえます。
施工業者を選ぶ前にしておくべきこと
内装業者や施工業者を選ぶ前に行っておくと、依頼を受けてもらいやすくなることがあります。人気の施工業者や、どうしてもここが良いという業者を逃さないためにも、なるべく以下のことは事前に済ませておきましょう。
物件を取得しておく
依頼する前に物件の取得、あるいは申し込みまでは済ませておくことがおすすめです。なぜなら、物件取得していない段階だと、せっかく連絡をとりあっていても後から『やっぱり物件取得できませんでした』となることもあるため、物件取得前の依頼は施工業者にとって身構えてしまう案件だからです。『すでに物件は取得済です』と伝えたうえでの依頼なら、施工業者も安心して受けてくれることでしょう。
予算をたてておく
依頼する前に、だいたいの予算やMaxどこまで出せるかについて明確にしておきましょう。最初の段階で『ここまでが上限です』と伝えておけば、施工業者は、最大限予算をかけた場合のプランと、予算を絞った場合のプランのバリエーションでプラン提示をしてくれます。
施工業者を選ぶ方法
さて、事前に物件取得なども済ませて、依頼する方法も決まったら実際に施工業者を選定することになります。施工業者を選定する時のポイントは、主に以下の6つです。それぞれの理由について、見ていきましょう。
■施工業者を選ぶときのポイント
- 1.複数の業者に見積もりを依頼する
- 2.丁寧に話し合いができる業者を選ぶ
- 3.飲食店の施工実績が豊富な業者を選ぶ
- 4.追加工事の有無について確認する
- 5.支払方法の確認をする
- 6.工事が遅延した場合の対処について確認する
1.複数の業者に見積もりを依頼する
デザイナーや設計者、施工業者はなるべく複数の業者に見積もりを依頼するようにしてください。最低でも3社以上は見積もりを依頼することによって、より納得いく選択をすることができます。というのも、内装工事には大きな費用がかかるため、同じ条件で依頼したとしても業者によって費用の開きが数十万~数百万ある場合があるからです。
2.丁寧に話し合いができる業者を選ぶ
自分がしっかりと話し合いが出来て、ストレスなく工事をすすめられる業者を選ぶことはとても大切です。内装工事には大きな費用がかかるため、どうしても選ぶ際に『一番安いところ』を探してしまう傾向にあります。しかし、せっかくの大事な飲食店店舗の内装を任せるのだから、安さに引かれてなんでも妥協してしまってはいけません。安く請け負ってくれる中にもしっかりと意見を汲み取ってくれる業者はいます。そういった、丁寧な姿勢をみせてくれる業者なのかどうかも判断基準として大切ですよ
3.飲食店の施工実績が豊富な業者を選ぶ
施工業者によって得意なジャンルは異なります。飲食店の施工を依頼するなら、やはり飲食店店舗の施工実績が多い業者を選ぶ方が安心です。特に、飲食店には必要な設備や基準がある項目がたくさんあるので、そういった部分のノウハウに長けている業者に依頼することで、細かなサポートを受けられるでしょう。
4.追加工事の有無について確認する
見積書の時点で追加工事がないことをあらかじめ確認しておくことは非常に重要です。なぜなら、見積もりの段階では『この金額でやります』と言っていた業者が、契約を交わしいざ工事に入ってしばらくすると『これがないとお店ができないから』といって、見積金額に上乗せする形で追加工事を要求してくる場合があるからです。
5.支払方法の確認をする
一般的に、工事費用は分割で支払うことになっています。例えば、500万円以下の契約であれば、契約時に契約金額の半額を、工事完了後に残りの半額を支払い、それ以上の金額であれば契約時、工事途中、工事完了後の3回に分けて支払いをするのが無難です。このように、分割で支払うことで万が一『悪徳業者に工事費用を持ち逃げされた』という事態を防ぐことができます。
6.工事が遅延した場合の対処について確認する
飲食店の内装工事では工事の遅延によるトラブルがおきがちです。そのため、工事が遅延した場合の対応が丁寧な業者を選ぶことをおすすめします。例えば『工事が遅れた日数につき、〇万円(一日の売り上げ金額)を支払うこと』などの特約を設けてもらうと安心ですよ。
まとめ
いかがでしたか。飲食店の内装工事を任せる施工業者選びは、慎重に行わなければなりません。はじめてだとどういった基準で選べばよいか分からないと思いますが、本記事で紹介したポイントを意識すれば大きな失敗をする可能性は低くなります。自分自身が信頼して任せられる業者を選んで、その後の経営を軌道に乗せるためにも、納得いくまで施工業者を吟味してみてください。本記事が皆様の参考になれば幸いです。
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